🧠 顔面神経麻痺とは
顔面神経麻痺 は、顔の表情筋を動かしている神経(顔面神経)が障害され、顔の片側がうまく動かせなくなる病気です。顔がゆがんだり、目が閉じにくい、水や食べ物がこぼれるなどの症状が現れます。

🤔 なぜ起こるの?(原因)
顔面神経麻痺の原因はいくつかありますが、最も多いのはウイルス性の神経麻痺 です。
主な原因
- ベル麻痺
最も多く、顔面神経麻痺全体の約60%以上を占める代表的なタイプ。ヘルペスウイルス(単純ヘルペスウイルス)の再活性化が関連すると考えられています。 - ハント症候群
帯状疱疹ウイルスが原因で、耳の痛みや皮疹・難聴・めまいを伴うことがあります。 - その他の原因
事故・外傷、手術後の神経損傷、中耳・耳下腺の炎症や腫瘍などによる麻痺もあります。

😣 どんな症状が出るの?
顔面神経麻痺では、次のような症状がみられます:
- 顔の片側が動かない、表情が左右で違う
- 目がうまく閉じない・まばたきしづらい
- 水や食べ物がこぼれやすい
- 口角が下がる
- 味覚障害、耳の痛み・不快感を伴う場合もあることがあります(ハント症候群など)
📌 重要!「受診は早めに」
顔面神経麻痺は 発症早期の受診が非常に重要 とされています。
早期に正確な原因の診断と治療を開始することで、回復の可能性が高まります。
耳鼻咽喉科は顔面神経の走行領域を専門とするため、 原因診断・麻痺の程度評価・治療開始まで一貫して対応できます。
顔面神経麻痺を疑った場合は、まず耳鼻咽喉科を受診しましょう。
💊 どう治療するの?
🔹 初期治療
- ステロイド薬 によって神経の炎症・浮腫(むくみ)を抑えます。
- 必要に応じて 抗ウイルス薬 を使用します。
🧩 リハビリテーション(回復のサポート)
麻痺が進行すると、筋肉がこわばって動きが悪くなることがあります。
顔面運動のリハビリ指導 や、必要に応じて 顎・表情筋の専門的なリハビリ も行い筋肉の拘縮予防を行います。
正しいリハビリの実施は、後遺症を防ぎ、自然な表情の回復につながります。
⏰ こんな症状があればすぐ相談を!
- 顔の片側の動きが急に悪くなった
- 目が閉じにくい、乾燥する
- 口から水がこぼれる
- 顔の表情が不自然に見える
➡ 上記症状に気が付いたら耳鼻咽喉科・頭頸部外科への 早期受診 をおすすめします。